【IIJ GIOの裏側を語る#最終回】IIJ GIOが目指す未来

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『IIJ GIOの裏側を語る』連載企画の最終回です。

今回は、クラウド本部の染谷が「IIJ GIOが目指す未来」をお伝えします。

執筆者の紹介

株式会社インターネットイニシアティブ
クラウド本部
副本部長 染谷 直

「最終回:IIJ GIOが目指す未来」

最終回の今回は、クラウドを取り巻く事業環境が大きく変化している中で
『次のIIJのクラウドはどこを目指すのか』についてお話します。

はじめまして、私はIIJでクラウド事業および、IoT事業を担当している染谷と申します。IIJのクラウドが今後どのような未来を考えているのか、簡単にご紹介したいと思います。

クラウドを取り巻く環境の変化

私はつい最近まで、クラウドソリューション事業の担当をしていて、特に、企業の業務基幹パッケージである独SAP社のソフトウェアのクラウド化を推進、お客様への提案を行っていました。

従来は企業の重要業務である会計や販売・仕入・生産管理機能は、オンプレミスの自社専用の設備に導入することが当たり前であったはずですが、私が訪問した中でも、中小企業だけでなく大企業までもが、基幹業務システムをクラウド化することにはほとんど抵抗がないことには驚きでした。

それは、我々が主に情報系システムを対象にクラウドサービスを始めた2010年頃には全く考えられなかったことです。

既に、日本中の企業の約半数がなんらかの形でクラウドを活用し、特に資本金50億以上の企業の約8割がクラウドを利用しています。しかしながら、最近になって企業のクラウド活用が進むにつれて、クラウドの利点を享受できるだけではなく、課題があることも分かってきています。

我々のクラウドサービスIIJ GIOの利用ユーザにアンケートをとったところ、実に70%のお客様が複数のクラウドを併用しているというデータがあります。ある程度予想はしていましたが、想定以上の数字でした。

お客様に聞いてみると、もともとは効率化・迅速化を目指してクラウドを導入したものの、実際は、複数のクラウドを利用することでシステムが複雑化し、また、クラウド毎に異なる機能特徴を理解し安定して運用し続けることは、各社情報システム部門のメンバのスキル面、リソース面で大きな負担を抱えているとのことです。

図1:IIJ ユーザのマルチクラウド活用状況

クラウドに対する考え方、様々な利用形態は日本の企業に確実に定着が進んでいるのですが、これからの時代はオンプレミスやIIJ GIO、パブリッククラウドをいかに適材適所、効果的・効率的に利用するか、という点が重要だということを痛感しました。

新しいクラウドサービスコンセプト - Sharing Value & Intelligence -

IIJ GIOはいままでは、インフラIaaSの機能そのものを提供してきました。
高い技術力を用いた高信頼・高性能のP2パブリックリソースと、オンプレミスの環境をそのままクラウドへ移行できるP2プライベートリソース

また、我々のクラウドサービスの特徴として、単なるIaaSの提供だけでなく、ハイブリットクラウド、マルチクラウド利用環境下でのお客様のシステム導入コンサルティング、設計・導入、ならびに運用を引き受けるサービスも行っています。

巨大なクラウドサービスを開発、運営するだけでなく、そういったお客様システムの運用を通じて培った技術情報、対応ナレッジが蓄積されていて、我々のサービス運用に寄与しています。

実際に、我々が運用するノード数はすでに数万を超え、年間1,000万件ものインシデントアラートが発生していますが、蓄積されたナレッジを活用した自動処理機能を自社開発し、実に94%ものアラート対応を自動化することに成功しています。

これからの我々のクラウドサービスは、こういったサービス運用にて培ったノウハウ、技術情報の価値をお客様へ提供し、お客様のビジネスそのものを止めないサービスの提供を目指して行きたいと思っています。

例えば、あるシステムで発生した障害情報を基にしたリスク情報の展開や、運用負荷の大幅軽減、我々のサービスシステムの開発や運用により得た知見を基に、コストを大幅に削減できるシステム設計をお客様システムに繋げる形です。

次世代のサービス像としては、単なるIaaSやその付帯機能の提供だけではなく、蓄積され続ける膨大な運用ノウハウ・データ、AIを利用した自動処理機能を更に高度化させ、お客様システムの運用情報の可視化、予兆検知、さらにはシステムの自動運転を実現するサービスへと進化させていきます。

図2.サービスコンセプト

IoTへの取組 -真のOne Cloudへ-

もうすでに、「IoT」というキーワードが新聞紙面上やインターネット上で目にしない日はほとんど無いと言ってよいでしょう。あらゆる産業において、IoTに新たな成長の可能性を感じ、欧米を始めとした世界中が注目をしています。

IIJは創業当初からインターネットという技術革新を利用し、従来の考え方、ビジネスモデルに変革を与えることを基本的なコンセプトとしてきましたが、IoTはまさに我々が目指していた世界です。

一方、IoTに携わる、もしくは検討をしたことが有る方は理解されているかと思いますが、その適用範囲は、従来のITの範囲を超え、いわゆるOT、デバイスやリアルビジネス上の運用技術が必要となり、高度に多層化された複雑システムを必要とします。

IoTを検討しているユーザ企業の企画部門や事業部門の方は、デバイスから集められたデータから新たな価値を産み出すことを主目的としているにも関わらず、データを収集・集約することに多大な労力を必要としているのが現状です。

IIJには、従来から得意としてきたMVNOモバイルを始めとした多彩なネットワークサービス、さらには、WAN拠点のネットワーク機器の遠隔自動運用を可能とした、SACMというデバイス管理の自社開発技術を有しています。

我々は、IoTを活用してビジネス変革をもたらしたいユーザに対して、コンセントに繋ぐように簡単にデバイスから自動的にデータがIIJ GIO上に収集・集約され、データ活用できる世界を目指しています。

IIJのネットワークサービスIIJ OmnibusとクラウドサービスIIJ GIO、そしてセキュリティサービスを融合し、「真のOne Cloud」の世界を実現し、今後本格化されるIoT世界の到来に向けて、最適なIoTサービスを提供していきます。

図3. IIJ IoT

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