手軽に導入できるWebキャッシュサービス(CDN)が新登場

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本日2013年4月15日、「IIJ GIOコンテンツアクセラレーションサービス」をリリースしました。急激なアクセス増にも落ちないWebサイトを低コストで実現するには?
新サービスの特長と魅力を、開発リーダーの田口がじっくりご紹介します。


Webサイトは落ちても、Webサーバは落ちていない?

Webサイトへアクセスできなくなった時、よく「Webサイトが落ちた」と言われます。「落ちる」という言葉のニュアンスから、システム的に問題が発生して動かなくなった状態をイメージされることと思いますが、実はいつもシステム的な要因で「Webサイトが落ちる」わけではありません。Webサイトの性能を越えたアクセスが集中した結果、大半のクライアントに対してレスポンスを返すことができなくなった状態=Webサイトが落ちた、であることも多いのです。

この場合、大半のユーザーの理解に反して、システムはある意味正常に動いていることも珍しくはありません。意外でしょうか?正直に言えば、アクセスが集中した結果システム負荷が増大し、結局はシステム障害につながることも少なくありません。しかし、アクセス数が落ち着けば、自然に復旧するケースもまた少なくないのです。

つまり、Webサイトを落とさないためには、システム的な障害に備えるだけでなく、十分な性能を備えたシステムがなければならないのです。

Webサイトのサイジングは難しい!

さて、それではWebサイトの性能とはなんでしょう。これは単純な話ではありません。Webサイトの性能とは一元的なものではなく、ネットワークの帯域、Webサーバのハードウェア性能、ソフトウェアの構成などが複雑に絡み合って決まるものです。また、コンテンツの種類によっても発揮できる性能は大きく変わります。つまり、Webサイトの性能を表す分かりやすい指標は残念ながら存在しないのです。

また、仮にWebサイトの性能を示すことができたとしましょう。次は、そもそもどれだけのアクセスを見込めばいいのかが問題になります。会員限定サイトで会員数が把握できている場合ならば、精度の高い見積もりが可能かもしれません。しかし、インターネットで公開されているサイトは、いつ何時どれだけのアクセスが集中するか分かりません。

想定されるアクセス数も正確には分からず、求められる性能も判断できないとしたら、一般的にはあらかじめ余裕を持ってWebサイトを設計しておくことになります。もっとも、どこまで余裕を持たせるかの判断は相変わらず難しいままですし、余裕を持たせた分アクセスが落ち着いている時でもコストがかさむことになり、なかなかバランスが難しいところです。

しかも、どんなに余裕を持たせたと思っても越える時には越えてしまいます。そんな時、ある程度は構成のチューニングによって改善が可能かもしれませんが、多くの場合サーバの増強を検討することになります。IIJ GIOのように即座にサーバリソースを追加できるクラウド環境上にWebサイトがあれば、サーバをアップグレードさせたり、サーバの台数を追加したりすることで間に合うことも多いでしょう。しかし、あまりにもアクセス数の増加が急激であれば、今まさに殺到しているアクセスをさばくために与えられた時間はごくわずかです。間に合わなければ、「ただいま混み合っております」と書かれた簡素なソーリーページを見守ることになるかもしれません。

Webサイトの性能をブーストするIIJ GIOコンテンツアクセラレーションサービス

あれこれ書きましたが、これはつまるところ性能とコストのバランスの問題なのです。

  • 突発的なアクセスの急増にも耐えられる、スケーラブルな大規模配信システムを利用したい
  • アクセス数が落ち着いている時は無駄なコストをかけたくない

この一見相反するニーズを満たすことができれば、Webサイトの性能限界問題はある程度解決します。そして、これを実現するサービスが今回リリースされた「IIJ GIOコンテンツアクセラレーションサービス」です。
※IIJ GIO Contents Acceleration Service:以下は略してCAS(キャス)

IIJコンテンツアクセラレーションサービスイメージ図

CASは一般的にCDN(Contents Delivery Network)と呼ばれるサービスの一種であり、その実態はIIJが持つ国内最大級のバックボーンに直結された広帯域、高性能な大規模Webキャッシュシステムです。技術的にはリバースプロキシサーバの一種と言えるでしょう。

CASの役割は、コンテンツを抱えている本来のWebサーバ(オリジンサーバと呼びます)に成り代わって、Webブラウザなどクライアントからのリクエストを受け付け、有効なキャッシュを抱えていればCASから直接コンテンツを返し、なければオリジンサーバへリクエストをプロキシすることです。
CASがコンテンツをキャッシュしていれば、通信はクライアントとCASの間で完結するため、オリジンサーバの性能はそのままに、エンドユーザからはあたかもWebサイトの性能が劇的に向上したかのように見えるわけです(キャッシュがなければコンテンツを取得するためにオリジンサーバへリクエストがプロキシされるため、通常どおりの性能となります)。

そして、このサービスの利用に必要な費用は、転送量に対する従量課金のみとなっています(2013年4月現在)。つまり、アクセスの多寡に関わらず一定の月額料金がかかるのではなく、使った分だけの費用で、極めて大規模なWebサイトを多数収容できるだけの性能を備えた配信設備を利用できるということです。

サービスを組み合わせて、真に落ちないWebサイトを

Webサイトの性能を見かけ上飛躍的に高めてくれるCASですが、落ちないサイトを支えるもう1つの仕組みとしてDDoSプロテクションオプションが利用できます。これはCASにIIJ DDoSプロテクションサービスを組み合わせて利用するもので、Webサイトへの攻撃を検知して遮断することができます。Webサイトの安定性を高めるだけでなく、無用なアクセスによって転送量がかさみ、従量課金がかさむリスクを軽減するためにも役立つオプションです。

ところで、このDDoSプロテクション機能ですが、実はCASの設備全体を守るためにも使われています。つまり、CASをご契約いただいたお客様はもれなくDDoS対策がされていることを意味します。もっとも、この対策では個々のWebサイトを守ることはできません。ただ、CASのネットワーク全体へ悪影響を及ぼすような広範囲に行われる攻撃を遮断することができるので、その点ではご安心ください。

この他にもCASはWebキャッシュサービスとしては珍しく共有ドメインではなく独自ドメインHTTPSをサポートしていたり、20GBものファイルをキャッシュ可能であったり、キャッシュデータを削除することで更新したコンテンツを即座に反映させることができたり、使い勝手の優れた様々な機能が備わっています。また、今後はIIJ GIOホスティングパッケージサービスと組み合わせ、小粒ながら誰もが喜ぶ機能などを順次追加していきます。

IIJ GIOコンテンツアクセラレーションサービスで膨大なアクセス集中に備え、IIJ DDoSプロテクションサービスで悪意ある攻撃に備え、IIJ GIOホスティングパッケージサービスでスケーラブルなWebサイトをクラウド上に構築する。これぞIIJが提案する真に落ちないWebサイトというものです。

IIJ GIOコンテンツアクセラレーションサービスのメニューや料金の詳細は、サービスサイトをご覧ください。

(プロダクト開発部 田口)

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