クラウド基盤技術の新会社「ストラトスフィア」が始動

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【2015/08/04追記】IIJとACCESSは、2015年に株式会社ストラトスフィアについての合弁を発展的に解消し、両者で事業を承継しました。

皆さん初めまして。IIJイノベーションインスティテュート(IIJ-II)の浅羽です。2012年4月5日にプレスリリースにてご案内したとおり、この度、新しい会社を作りました。株式会社ストラトスフィアという名前で、株式会社ACCESSと株式会社インターネットイニシアティブが50%ずつ出資して作った会社です。私が代表取締役社長を務めさせていただいております。

この会社の事業目的は、クラウド上での仮想ネットワークの構築と運用をソフトウェアにより自動化するSDN (Software Defined Network)というコンセプトを具現化するソフトウェア群を研究開発することです。

仮想化ソフトウェアを導入することで、1台の物理サーバを何台もの仮想サーバ群に論理的に分割して多くのユーザで共用利用することは既に当たり前のように行われています。クラウド環境では、それらの仮想サーバをネットワークでつないでユーザごとに個別の情報システムを組み上げることになるのですが、その際、ユーザごとに論理的に分割された論理ネットワーク上に、それぞれのユーザの仮想サーバを接続する必要があります。これを実現するためには、従来はイーサネットをVLANで論理的に分割し、異なるユーザに異なるVLANを割り当てることにより実現していました。

しかし従来の方法では、VLAN数に上限があったり、異なる物理サーバ間で仮想サーバをマイグレーションするような時に、論理ネットワークが追随できなかったりなど、多くの技術的な制約や物理的なネットワーク構成による制約を超えることができず、本当に柔軟なネットワークシステムの構築/運用ができない状況でした。

SDNが実現すると、物理的なネットワークインフラの制約を超えて、柔軟に仮想ネットワークを構築することが可能となります。そして、SDNをIaaSと連動させれば、GUI上で仮想サーバや仮想ネットワークの構成図を描くだけで、それをワンクリックで物理インフラ上に瞬時に展開することなどもできるようになります。SDN技術は、まさに次世代クラウド環境を実現するためのキーテクノロジーと言っても過言ではありません。

このSDNを中心としたクラウド基盤の研究開発を主導するのは、石黒 邦宏 副社長です。石黒はACCESS社のCTOでもあり、ZebOSの開発者として世界的にも有名な技術者です。石黒の元に、ACCESSとIIJの若手精鋭たちを結集して素早くプロダクトを世に出し、皆さんに使っていただきながら、SDNを始めとする次世代クラウド技術を牽引していく所存です。2012年5月には国内クラウド事業者数社を対象にβバージョンのソフトウェアを提供し、導入に向けての評価を行っていただく予定です。

株式会社ストラトスフィアのメンバー写真

東京・神保町のストラトスフィア社オフィスにて

ところで、ストラトスフィア(= Stratosphere)という社名はちょっと変わった名前なのですが、どういう意味だかお解りになりますか?ストラトスフィアとは、英語で成層圏を意味する言葉です。成層圏とは、雲(クラウド)が沢山あって、気象的には不安定な対流圏よりも上層に位置する安定した層であることから、「クラウド全体を包括して安定・発展させるための技術を提供するぜ」という使命感と、「クラウドを超えた上を目指すぜ」という意気込みとを表現しています。

名前に負けないよう、社員一丸となって頑張ってまいりますので何卒宜しくお願い致します。

(株式会社ストラトスフィア 兼 株式会社IIJイノベーションインスティテュート 浅羽 登志也)

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