自治体オープンソースクラウド @ OSC島根

カテゴリー: イベント   パーマリンク
このエントリーをはてなブックマークに追加

旧暦10月11日から7日間

現代人の我々は、旧暦10月11日と言われてもピンときません。今年の暦では、11月5日にあたります。この日から7日間のみ、全国の八百万(やおよろず)の神々が出雲の国に集まります。たまたま徒然草で神無月だけ親しみがありますが、この地では神在月と呼ばれます。観光資源の豊富な島根県は、多くの旅人が目指す地です。全国の神様だけでなく、全国から多くの観光客も訪れていることが、普段の数倍混んでいる出雲空港で知ることが出来ます。出雲大社への道も渋滞です。参拝客もいつもの30倍位いるでしょうか。盆と正月が一緒に来たようで、しかも多くの七五三の子供達も加わっています。綺麗な花の飾りつけがあり、凛として晴れ晴れとした雰囲気に包まれています。何よりいつもの景色と一番異なっている姿は、出雲大社の本殿の両サイドの建物の扉が全て開いていることです。全国より遥々お越しになった神様の旅(宿)社の東西の十九社に鎮まられています。神様が会議され決定されることは神議り(かむはかり)と呼ばれ、その対象は人生諸般や男女の縁、農業など多岐なテーマに渡るそうです。

神在月の出雲大社

オープンソース神在月のポスターこの、年に7日間だけの期間中に、Rubyの聖地と呼ばれる島根県松江市で「オープンソースカンファレンス2011 Shimane(OSC島根)」が開催されました。ポスターには、この地、この期間だけに許された「オープンソース神在月」と謳われています。

自治体クラウド

書籍「自治体クラウド」

出版社: 学陽書房
伊藤 元規、榎並 利博、高地 圭輔(共著)

出雲大社は、国造りや国譲りに関する神話が豊富です。今年は、震災、台風、ギリシャ、TPP、年金開始など国について考えされることが多かったのも事実です。震災の復興プロセスも、我々の生活に直接に関わる自治体の重要性も感じました。
この年をこのRubyの聖地で振り返るといえば大袈裟ですが、『自治体クラウド』を著した我らが企画部担当部長の高地 圭輔が、オープンソースカンファレンスでは初めてのテーマ「自治体クラウドとオープンソース活用」の講演をしました。

自治体ITを取り巻く環境

IIJ高地の講演会場にて高地は、興味深いスライドを示しました。自治体のIT分野では、過去10年間以上、地方自治体の予算が減少しているにも関わらず、ICT経費は高止まりしており、その効率化が待ったなしであること。更に、約1,700の地方自治体の内、人口5万人以下の小規模な自治体が約1,200あり、その内2割はITの専門組織を持たず人材面をはじめ様々な制約が発生している事実。民間分野では、産学公が中小企業のIT化を支援する取り組みが少なくありませんが、地方自治でも潜在的には全く同じ課題を抱えているようです。震災以降、高地と私は震災被害に遭遇した東北沿岸部の小さな町や村を訪ねましたが、IT関連スタッフが少ないことの影響の大きさを痛感したことも、強く説明する理由でもあります。

IIJ高地の講演の模様また、自治体IT市場が抱える構造的課題である買手と売手の間の情報の非対称性や寡占、その結果としてのロックインが生じることなどあります。その解決のロードマップの一つとして期待されている自治体ITシステムのクラウド化に関して、道筋と方法論、割り勘効果などのメリットについて、総務省自治体クラウド開発実証での検証結果などを織り交ぜ、説明しました。

自治体クラウドとオープンソース活用

Rubyとオープンソースを用いて進めているプロジェクトの例としては、徳島県と地場企業である株式会社アイ・ディ・エスが開発したJoruri CMSと、文書交換システムDECOの自治体クラウド開発実証での利用を取り上げました。徳島県では平成23年度からJoruri CMS及びDECOを延べ14市町で利用を開始する予定とのことです。Joruriは、今回OSCが開催された地である島根でも、島根大学が導入したようです。
Rubyとオープンソースは、これからのシステムの可搬性や、外部システム等との相互接続性の確保などが期待出来ます。本年3月にRubyがJIS規格になったことも、導入への追い風として作用することでしょう。

また、興味深い点として、学生らしき方々が多数参加して熱心に聴かれていました。
松江オープンソース活用ビジネスプランコンテスト2012松江では、「松江オープンソース活用ビジネスプランコンテスト」というイベントが開催されており弊社もその趣旨に共感し特別協賛をさせていただいていますが、松江市の高校生や高専の学生達の積極的なビジネスプランのプレゼンテーションは斬新で一生懸命で、何があってもその場所で聞きたいものです。そんな学生の皆さんに役立つ情報が提供できたかとの不安と共に、この中の学生の方々が10年後は実際にオープンソースの自治体クラウドに関わる仕事に就いたなら、、、などと夢を馳せるのでした。

今回、高地は初めてのテーマで臨みました。ここでは全貌が伝えられませんが、ラディカルで刺激的な内容とのコメントもいただきました。そして更にパワーアップした内容を「オープンソースカンファレンス2011 Tokyo/Fall」で発表致します。

オープンソースカンファレンス2011 Tokyo/Fall

開催日:2011年11月19日(土)・20日(日)
会場:明星大学 28号館(多摩モノレール 「中央大学・明星大学駅」)

同時開催:OSC .Government ~オープンソースと政府・自治体~

開催日:2011年11月20日(日)
会場:明星大学 28号館 404教室

タイムテーブル等詳細は、公式サイトをご覧ください。

高地は、11月20日の「OSC .Government」13:00 – 13:45 の時間帯に「前総務省 担当室長が語る!自治体クラウドとオープンソースの活用」という題目でお話をさせていただきます。ご来場のお客様には「自治体クラウド」の書籍プレゼントなども企画しておりますので、是非お越しください。

(マーケティング本部 企画部 清水 博)

コメントは受け付けていません。