すぐに手をうつべきクラウドを使った災害対策(その6:まとめ)

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これまでの連載で、コミュニケーションツールや仮想デスクトップ、有事広報システムに関する、クラウドサービスを用いた簡単で安価なバックアップシステムの構築についてふれてきました。

ここでご紹介したのは、あくまでどの業種・業態でも災害時にすぐに必要になる必要最低限の情報システム基盤です。実際にはBCPと連動したディザスタリカバリ(DR)を考えていく必要があり、その際には、基幹システムも当然考慮に入れることが必要です。これまでご紹介してきたとおり、IIJ GIOは企業のマシンルーム替わりにご利用頂けるクラウドサービスとして設計・進化してきております。もちろん、基幹システムもこれまでに多数お預かりしております。

クラウドサービスをまだ使われていない方にとって、セキュリティ上の懸念が利用の障壁になっているとの声がIDC社のレポートをはじめよく聞かれます。しかしながら、クラウドサービスは物理的にも論理的にも1つのロケーションの設備で数百社、数千社という企業のシステムを預かることを念頭に、セキュリティに細心の注意を払って設計をされています。もちろんデータセンターファシリティは、一部の金融機関等特殊な企業を除いて、自社設備よりもクラウドサービスのファシリティの方が人的オペレーション含めてセキュリティ上強固であることは言うまでもありません。

BCPと連動したディザスタリカバリ(DR)を考える上で、4年半前(2006年)にITmediaの「ディザスタリカバリで強い企業をつくる」という特集に5回連載したものがありますので、よろしければご参照ください。技術的には少し古い内容が含まれていますが、DRを考える骨格は今でも有効です。

また、ちょうど2年前(2009年4月)の「IIJ.news(IIJグループ広報誌)」vol.91では、
「ITで加速するBCP、テレワーク」
・BCPの新しいあり方
・ディザスタリカバリ・ソリューション
・社内と常につながるモバイル
・始めてみました在宅勤務
という特集を組んでおります。こちらもご参照頂ければ幸いです。

ところで、現状自社はどのような対策をとらなければならないのか?という点について、あれもこれもやらなければならないのだろうか?とお困りの方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回の震災でどのような事象が起きたのか?を振り返ることで、簡単にやるべき対策を導き出す診断ツールを考えてみました。

以下の図に従って、YES / NOで進んでいってください。図はクリックすると大きくなります。

最終的に飛び込んだ箱に従って簡易診断を行います。

Aの方:
今回の震災では目立った被害がなくてよかったです。十分に対策が打たれている可能性が高いと思われます。ただし、たまたま弱点が露呈しなかっただけかもしれませんから、点検・改善は進められることをおすすめします。

Bの方:
サーバもWANもLANも大丈夫でしたが、肝心のオフィスに出社できずに業務が停滞することがあったケースです。インターネットVPNとIIJリモートアクセスソリューションによるリモートからの通信経路の確保及び仮想デスクトップの導入をおすすめします。

Cの方:
サーバとオフィスは大丈夫でしたが、LANやWANに障害が発生したケースです。WANに障害が発生した場合はインターネットVPNによるアクセス経路の確保も検討に入れてください。LANに障害が発生した場合は冗長構成をとられているか等見直しをかけてください。

Dの方:
サーバは大丈夫でしたが、LANやWANに障害が発生し、オフィスにも出社できないケースです。インターネットVPNとIIJリモートアクセスソリューションによる自宅や代替拠点からマシンルームへの通信経路の確保、及び仮想デスクトップの導入をおすすめします。

Eの方:
ネットワークもオフィスも大丈夫であったにも関わらずサーバが落ちてしまったケースです。このような場合はクラウドサービス IIJ GIOを活用したバックアップサイトの構築をおすすめします。

Fの方:
ネットワークは生きていましたが、サーバがダウンし、オフィスにも出社できないケースです。このような場合はクラウドサービス IIJ GIOを活用したバックアップサイトの構築、インターネットVPNとIIJリモートアクセスソリューションによる自宅や代替拠点からマシンルームへの通信経路の確保、及び仮想デスクトップの導入をおすすめします。

Gの方:
オフィスに出社できたものの、サーバがダウンし、ネットワークも切れているケースです。このような場合はクラウドサービス IIJ GIOを活用したバックアップサイトの構築と、インターネットVPNを使ったオフィスからバックアップサイトへのネットワーク経路の確保をおすすめします。

Hの方:
サーバがダウンし、ネットワークも切れ、オフィスに出社できないケースです。この場合は自宅や代替拠点からバックアップシステムで業務を継続する必要があります。クラウドサービス IIJ GIOを活用したバックアップサイトの構築、インターネットVPNとIIJリモートアクセスソリューションによる自宅や代替拠点からクラウドサービスへの通信経路の確保、及び仮想デスクトップの導入をおすすめします。

以上簡単ではありますが、どの業種・業態でも必要とされる情報インフラ基盤に対する災害対策について、起きた事象から手をうつべき施策を導くツールのご紹介でした。当然これ以外にも手をうたなければならないことは各社まちまちかと思いますが、やることが多すぎて何から手をつけたらよいか分からないという時には参考にして頂ければ幸いです。

これ以外にも、基幹システムを救いたいといったご要望や、関西方面でデータセンタースペースを確保したいといったご要望等、今回の震災に対していろいろあるかと思います。間もなくオープンする松江データセンターパークもお役にたてると思います。

IIJではお客様の災害対策へのニーズにお応えする実績とサービス、体制がございますので、是非ご相談くださいませ。

これにて「すぐに手をうつべきクラウドを使った災害対策」の連載は終了いたします。
別途、皆さまからお問い合わせの多いIIJ GIOを活用した節電対策に関する記事を記載いたします。

文責:IIJ GIOマーケティング部 部長 米国DRII CFCP 小川晋平

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